週刊 談話室  
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2008年12月4日号


「今週の談話」

モミジ

 紅葉の葉が舞い落ちて、通路を覆っています。

 紅色黄色落ち葉が幾何学的に敷き詰められています。

 春の新緑夏の深緑、そして秋の色とりどりの紅葉でモミジは私たちを楽しませてくれます。

 春には希望で満たされ、秋には去り行くものに感慨を覚えます。

 また一年過ぎていきました

 ある程度の人生の役割今年で区切りをつけることができました。

 来年は新たな自分の価値観を見つけたいと思います。

 日々の診療に対しても、個人的趣味の世界でも。

 

モミジ

 

「今週の患者さん」

 15才 男性

 耳が聞こえなくなったと母親が付き添って来られました。

 耳を診ると、両側とも鼓膜がやや陥凹していますが、滲出液は確認できません。

 中耳炎ではありません。

 聴力検査をすると、両側とも30〜40dB低下です。

 

 まさか突発性難聴ではあるまいと考えましたが、当然自信はありません。

 鼓膜が少し落ち込んでいるので耳管に通気治療しましたが変化ありませんでした。

 週末しか来ることができない子なので、一週間様子をみるしか方法がありません。

 神経に効果のあるビタミン剤末梢血管を拡張する薬を出しました。

 これだけでは効果ないだろうなと私の経験的勘で思いましたが、様子見としました。

 

 一週間後来院しました。

 聴力は改善していません

 鼓膜をみると左の中耳腔に少し滲出液が見られました。

 には滲出液ありません

 突発性難聴というよりも滲出性中耳炎ではないかと考えました。

 母親に詳しく説明し、とりあえず左の鼓膜を切開して滲出液を取り、鼓膜を持ち上げることにしました。

 何と治療後すぐに聞こえるようになりました

 それではと右耳も同じように治療しました。

 これも直ぐに治りました

 両側とも15dBまで聴力が改善したのです。

 一般に滲出性中耳炎中耳腔滲出液が充満し、鼓膜の振動が弱くなるため、聴力の低下を生じる病気です。この例のように、鼓膜が陥凹するだけで聞こえが悪くなることもあります。内服薬で治ることもあれば、鼓膜切開鼓膜チューブの留置が必要なこともあります。

 小さい子供に多いのですが大人でもおきます。

 大人なら少し滲出液が貯まっただけで不快感を生じるので、直ぐに治してほしいと頼まれ、鼓膜切開をして直ぐに治します

 子供訴えがないので、母親と相談の上耳鼻科医の判断治療方針を決めます。

 耳の治療では怖がって泣く子供が多いのでついつい、経過観察を繰り返していることのほうが多くなります。

 しかし、実際は聞こえが悪いし、耳の圧迫感があって機嫌が悪くなりますので、子供でも本当なら直ぐに治してあげるほうが親切のように思います。

 子供も「聞こえにくいから治して」と言ってくれれば直ぐに治せるのですが、子供はなにも言ってくれません

 子供の中耳炎はいつも悩まされます

 



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