週刊 談話室  
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2008年1月17日号

「今週の談話」

 「先生大変お世話になりました。おかげさまで命が助かりました」

 昨年の年の暮れに59才の男性がお礼に来られました。

 

 11月も末の日の夕方に「のどが痛い」と、のどを押さえながらこの男性が来られました。

 かぜ様症状は軽いのですが、のどを大変痛がり、顔をしかめています

 口を開けてもらい、のどを診ても咽頭、扁桃に異常はありません。

 喉頭ファイバー喉頭を観察しました。

 喉頭蓋(気管に食物が入るのを防ぐ蓋。舌の後下、気管・声帯の上方にある)の一部が赤く腫れています。

 急性喉頭蓋炎です。

 今腫れているのは5分の一程ですが、これから急激に腫れ上がり気管を塞いで窒息する恐れがあります。

 このまま、内服薬を出して、お家で様子をみてもらうことはできません。

 病院に入院し、管理してもらわないと大変です。

 

 時間は6時を過ぎていましたが、病診連携の関係にある総合病院の耳鼻咽喉科に電話してつないでもらいました。幸いに耳鼻科医がおられました。すぐに診てもらうことになりました。一安心です。

 その後12月末にこの総合病院の耳鼻咽喉科から報告書が届きました。

 紹介日に気道狭窄が強くなったため気管切開をして気道確保の上治療を行い、症状軽快したため退院しましたと記されていました。3週間の入院でした。

 

 その数日後、この方がお礼に来られたのです。

 「気管切開したと返事をもらいましたが、大変でしたね」

 「紹介していただいて、30分後に病院に行きました。しばらく待合室で待っていたら急に呼吸できなくなって意識を失いました。すぐに処置をしてもらったので助かりました」

 「そうですか、急激に悪化したのですね。病院に行かなかったら危なかったですね」

 

 急性喉頭蓋炎は大変危険性の高い病気です。

 このような緊急を要する病気では、総合病院で診てもらっています。

 今回は間一髪で助けてもらいました。大変感謝しています。

 勤務医は激務と報道されていますが、我々がこのような緊急治療をお願いしているために、益々多忙になっています。

 

 医学専門雑誌の最新号を読んでいると、急性喉頭蓋炎の記事を偶然見つけました。

 『忘れてはならない“急性喉頭蓋炎”』と題して、救命救急センターの先生が書かれています。

 「咽頭痛のある病気のうち、急変し死に至る可能性のある疾患として、急性喉頭蓋炎は常に頭の片隅に入れておかねばならない」

 「咽頭所見が軽いのに、激しい咽頭痛・嚥下時痛を訴えるときは急性喉頭蓋炎を強く疑わねばならない」

 「臨床所見が疑わしければ、耳鼻科で喉頭ファイバー検査をしてもらうほうがよい」

 「急性喉頭蓋炎は疑わなければ診断できず、またいつでも気道緊急に対応する心構えを要する怖い疾患なのである」

 

 

「野に花、山に鳥」

 冬鳥を探しに、久米方面にある貯め池に出かけました。

 鴨の群れがのんびり羽根を休めていました。

 のどかな風景です。

 しかし、この水鳥たちが大陸からインフルエンザを運んでくると思うと怖くなります。

 

鴨の群れ

 

鴨の群れ



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