週刊 談話室  
■戻る
 

2013年7月11日号

「今週の談話」

耳管の異常を訴え、30才の女性東京近郊から来られました。

今年の4月から耳閉感、耳痛、耳鳴、後鼻漏などの症状が強くなりました。

東京の耳管を専門に扱っている病院の医師からは、耳管開放症+耳管狭窄症アレルギー性鼻炎と言われ治療(加味帰脾湯、アデホス、ムコダイン、シングレア)を受けるも治りませんでした。その後、ある有名な開業医に行きましたが、症状は治っていません。

この方はこの一年半以上前に風邪を引き、その後難聴になり低音障害型の突発性難聴と診断されました。近くの病院などで様々な治療を受けてある程度は良くなりましたが、低音域30〜50dB程度の難聴が残っています。

この治療の過程で高圧酸素療法を受けていますが、この治療中に右耳の耳閉感が強くなるため、鼓膜切開をして圧力の負担を取っています。

つまり、最初から耳管狭窄症があったのですが、これについては何も治療を受けていません。

この方の耳管機能検査をすると耳管狭窄症でした。

右側の鼻腔をみると粘膜が浮腫状感染型の鼻汁が見られました。レントゲン撮影では副鼻腔炎はありませんでしたので、感冒後より感染型の鼻炎が続いていると思われます。

耳管開口部から上咽頭にかけても粘膜の炎症がみられました。

結論から言いますと、感冒後から慢性鼻炎、上咽頭炎が続き、耳管周囲の痛みが耳痛となり、耳管が浮腫状となって耳管がつまり耳閉感が生じているのです。

鼻腔を洗浄し、上咽頭の処置を行い、耳管通気をすると、とたんに耳閉感取れました。

念のため聴力検査をすると、125Hzで30dBであったのが10dBに、250Hzで40dBであったのが20dBに改善して、聴力も改善しました。

この方は、いままでいろいろな耳鼻科で治療を受けてきましたが、どこでも鼻の治療は受けなかったし、耳管通気もしてもらったことがありません。

耳の治療、しかも薬物治療しか受けていませんでした。不思議です。

とりあえず、この治療で治ることが確認できました。

近くの耳鼻科で鼻の治療と耳管通気をしてもらうことにしました。

夏になりました。

木槿が勢いよく花をたくさん咲かせています。

まるで狂い咲きです。

青空をわがものにして花木槿



■戻る