2013年10月31日号
「今週の談話」
耳鼻咽喉科の講演を聴きに行きました。
「耳管開放症の診断と治療」の演題で東北大学准教授の大島猛史先生が講演されました。
内容は教科書的なもので、とくに目新しいものはありませんでした。
保存的には生理食塩水を鼻内に大量に注入するのが一番いいと言われていました。
日常生活の注意点として鼻すすりを控えるようにと言われていましたが、一方で生理食塩水の注入をすすめていました。ここに大いに矛盾を感じました。
生理食塩水を鼻内に入れた人は必ず鼻をすすって耳管内に生理食塩水を入れます。鼻すすりを必ずしています。
鼻水はすすってはいけないけれど、生理食塩水は大いにすすりましょうと言っていますが、生理食塩水をすすれば結果的に鼻すすりをするため、ここに矛盾が生じます。
これに気づいている耳鼻科医はどうもいないようです。
耳管開放症の人は鼻すすりをしても耳管が開いているため、中耳腔が陰圧になることがありません。鼻すすりで一番悪いのは、鼻すすりをして耳管が閉じ、中耳腔が陰圧になることです。中耳腔が陰圧になれば組織から滲出液が出てきて滲出性中耳炎になり、これを放っておくと真珠腫性中耳炎になるからなのです。
滲出性中耳炎を繰り返す人で耳管開放症を合併するという例は極めて稀です。
一般に、滲出性中耳炎になる人は耳管開放症ではなく耳管狭窄症が原因になります。
滲出性中耳炎を繰り返す人で耳管開放症を併せ持つ人は、真珠腫性中耳炎になる恐れがありますので鼻すすりは厳禁ですが、滲出性中耳炎にならない人は鼻すすりしても悪くはありません。鼻すすりで一時的に開放症が治ればそれはそれでいいと思います。
木犀に来る風すでに香りあり
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