2014年1月19日号
「今週の談話」
形のあるものは必ず滅びていきます。
私の医院の駐車場にある看板に錆が浮き、傷みが目立ってきました。
見苦しいので、この看板を制作した会社に頼んで支持枠の塗装の塗り替えと看板のパネルの書き換えをしてもらいました。
遠くからも見やすいように
「くが耳鼻咽喉科」としていたのを、
「くが耳び科」と省略形にしました。
省略することは俳句の技法の一つなので、趣味の俳句が実用に生かされたことになります。
自宅の駐車場のガレージの扉が開きにくくなりました。
この扉はリモコンを使って電動で自動的に上下できるようになっているのですが、最近開閉がうまくできなくなり、ついには止まってしまいました。
リモコンの電池を交換しても扉は少しも動きません。
扉を設置した会社に電話して事情を話し、修理を依頼しました。
間もなく、この会社の所長と思わしき方が見に来られました。
「私で簡単に直せるならならと思ってきました」と言って、扉を確認しました。
やはり動きません。
この所長と思われる方は「これは重症ですね。現場のものを寄こしますますので、しばらく待ってください」と、大きい修理が必要かもしれないという表情を匂わせて帰りました。
夕方になって、現場担当の若い方が来られました。
10分もすると、「直りました」と言って説明をしてくれました。
「リモコンを受けるセンサーに蜘蛛の巣が張り付き、おまけに枯葉が蓋をするように付着していたので、きれいに掃除しておきました。扉が動くことを確認しました」
所長と思わしき人にすっかり恥をかかす結果となりました。
蜘蛛の巣にも気づかない上司の方が気の毒になりました。
よくあることですが、上司は現場を余り知らないのです。事務系から上司になっている人は現場の経験が少ないのでこのようなことになることが良くあります。責めてはいけません。
私が耳鼻科医になりたての頃は上の医師から、「難聴を訴える患者さんが来れられたら、まず聴力検査をしなさい」と叩き込まれました。
しかし、難聴を訴える方の2〜3割の方は耳垢を詰まらせてきていました。
「難聴を訴える患者さんが来られたら、先ず耳垢を確認しなさい」と、私がベテラン医師になった時に、若手の医師に叩きこみました。
間違いは人の常であり、間違った人を責めてはいけません。
電波塔電波は見えず春霞
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