週刊 談話室  
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2017年5月28日号

「今週の談話」

3歳の男の子が診察中、私のひらがなで書いてある名札を見て、ににこにこ笑いながら「くが」と読みました。

あれ、お利口さんだね」と感心して、母親に「ひらがなが読めるのですか」と聞くと「いや少しだけです」と笑顔で答えてくれました。

何気なく私のそばに立っているスタッフの名札(ひらがな)を指差して「これは何と読むの」と聞くと、にこにこして「くが」と読みました。もうひとりのスタッフの名札も「くが」と読んで自慢げです。

私の名札をみて「くが」と読むと、お母さんから教わり、名札は全てくが」と読むものと思っていたのです。

私の孫2歳の時、絵本を開いてすらすらと一冊読んでくれました。どうしたの、どうしたの、この子は天才かと思って母親に訊ねると、「何回も読み聞かせていたら、まるまる覚えてしまった」そうです。

今では「アナと雪の女王」のDVDを繰り返し見て、セリフを全部覚えているそうで、そのセリフを日常会話でそっくり使うものだから、「難しい言葉をよく知っているね」と他の人から感心されるそうです。

言葉は100%コピーです。自分が開発した言葉でも、それは今まで習ったひらがなを組み合わせているだけです。

言葉の世界に盗作という言い方は適当ではありません。言葉は全て誰かから教わったものを反復しているだけだからです。

とくに俳句は17音ですから、自分が詠んだ俳句が、誰かの俳句と同じだったということは日常茶飯事です。

ある句会で一生懸命に作った俳句を披露したとき、「それは誰々さんの俳句とそっくりです」と言われ、「盗作じゃないですか」と言われたようで、気分が悪くなりました。同じことが他の人の俳句でもよく目にします。俳句の世界では仕方のないことだと思います。

今、庭には花が少なくなりました。

ユキノシタシモツケがかろうじて花を咲かせています。

ユキノシタとシモツケ

保健室のガーゼの山に青嵐



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