2017年6月15日号
「今週の談話」
梅雨入り宣言が気象庁の都合に合すかのようにすでになされましたが、その後気象庁に恥をかかすようにいい天気が続いています。
庭の木々も梅雨と勘違いして目いっぱい枝を延ばし葉を茂らせ、雨を待っていますが全く雨が落ちてくる気配がありません。
今は清々しい青葉風が医院の高窓から裏窓に抜けています。
鉢物の紫陽花を地植えしていくといつの間にか、庭が紫陽花園のようになっています。
雨を待ち望んでいる紫陽花を撮ってみました。


ほどかれるリボンのやうにあぢさい夜
「毎朝、血が混ざった痰が出ます」
70歳の男性。
もう何か月も前から、毎朝、血が混ざった痰が出ます、と言って来られました。
恐らく肺癌かのどの癌と思ったのでしょう、何軒かの医院、病院を巡り、CT、ファイバー検査などを受けても、どこにも異常がないと言われ、私の医院に来られました。
このような経過を聞いていると、もうすぐに私の頭の中には、出血の原因が浮かびました。口を開けてもらい、怪しい部位に卷綿子で拭うと、やはり綿に血が付着していました。出血部位は歯肉です。左上の後方の歯肉が黒ずんでいて、綿で触れるだけで出血します。
結局この方は歯肉炎が原因で歯肉から出血を繰り返していたのです。
もし肺癌とか咽頭喉頭癌であれば痛みを伴うはずで、毎日痛みもなく出血するということはあり得ません。
口腔内からの出血は、毎日繰り返し、ほとんど痛みを伴わないことが特徴的です。
このような方が来られたら先ず口腔内を細かく観察し、異常出血がなければ、咽頭喉頭などを調べることを、私の決まりにしています。
この方には、出血部位を特定してから、止血処置を行いました。この治療後出血がなければ、これが原因ということになります。数日後、来院されました。
「血は、その後出ていません。不思議ですね。やっと安心できます」と笑顔で帰っていかれました。
|