週刊 談話室  
■戻る
 

2017年12月25日号

「今週の談話」

インフルエンザが広がっています。

風邪様症状で来られた方で、重症感のある人にはインフルエンザの検査を行いますが、周りにインフルエンザの人がいない方でもインフルエンザ陽性に出ることもあります。

陽性に出た方は皆さん、インフルエンザの予防接種をしていませんでした。また今のところ予防接種をした人で、インフルエンザ陽性に出た人はいません。

今年のインフルエンザの予防接種は効果があるようです。

年末年始で多くの人が大移動を行います。ここで、さらにインフルエンザが拡散することになるのでしょう。

「原因不明の耳鳴りと耳管の異常」

中年の女性。

春から耳鳴りが始まり、最近とくにひどくなったと、来院されました。

それまで何箇所か耳鼻咽喉科で治療を受けていましたが、良くならなかったそうです。耳鳴りはキーンという音ではなく、しゃりしゃりという音です。

この話を伺っただけで、答えが頭の中にひらめきました。

聴力検査ではやや感音性難聴ですが、耳管機能検査ではとくに異常はありません。しかし、このような検査結果が全て信頼できる訳ではないのです。

あとは、治療しつつ診断を決め、最終的な治療を行い、くすりを出すことになります。

まず耳管の状態を耳で確かめました。すると、検査では異常が無かったのに、やや狭窄気味です。耳管を広げる治療を行って、その結果を説明していると、この方が「あれ、耳鳴りが止まりました。どうして?こんなに、長い間悩んでいたのに」と不思議がっています。

私は、耳鳴りの音がキーンという音で無く、物がこすれるような音だったことから、この病気は耳管が詰まっている耳管狭窄症だと予想したのですが、当たっていました。

耳管を広げる薬を出しました。すると、数週間後にはこの方を半年以上悩ませていた耳鳴りは止まりました

この耳鳴りは耳管の異常から生じていました。一般的に耳鳴りは内耳性のことですが、これは耳管由来のものです。もちろん患者さんにはその判断はできませんから、「耳鳴りがします」と言われたら耳鼻科医は内耳性としか思いません。

内耳性耳鳴りと耳管性耳鳴りを判断することが、治療の出発点になります。

このような患者さんは稀ではなく、しばしばみられます。

風景

味噌汁の湯気と冬日とモーツァルト



■戻る