くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2021年10月14日号

「今週の談話」

大相撲の白鵬が引退することになりました。45回の優勝を誇った強い横綱でしたが、相撲界に数々の汚点を残しました。さらしを固く巻いた腕で顔をねらい、相手に脳震盪を起こさせるかちあげが得意技でした。相撲協会を悩ます発言や行動も多く、一連のモンゴル勢の騒動のときには黒幕と囁かれました。最近では休場が多いため、引退勧告に近い注意が出されていました。

白鵬の得意技のエルボーは「かちあげ」の一種で反則技ではないようです。しかし、本来の「かちあげ」は両手を相手の胸にぶつけるものですが、白鵬の場合は片手で相手の顔にぶつける「エルボー」そのものでプロレス技とも言われています。 相手を失神させたり、負傷をさせることも有り、横綱が使う技ではありません。 勝てばいいという白鵬のゆがんだ考えが横綱の品位を汚していました。

引退にあたり年寄「間垣」を襲名しましたが、年寄資格審査委員会から「襲名を認めるなら厳しい条件をつけるべき」との進言を受け、理事会では「大相撲の伝統文化や相撲道の精神、協会の規則・ルール・マナー、相撲界の慣わし・しきたりを守り、そこから逸脱した言動を行わないこと」などの事項を守ることを条件に襲名が認められました。

一方、白鵬に代わっていま注目を集めているのが照ノ富士です。堂々とした横綱相撲で好感がもてます。かつて大関昇進後に怪我や病気による負け越しや休場が続いて西序二段48枚目まで陥落しましたが、そこから大関復帰・横綱昇進を果たした史上初の力士です。まるでおしんのような相撲人生です。照ノ富士はモンゴルでは飛び級で技術大学に入学していたほど学業も優秀でした。2021年(令和3年)8月4日に日本国籍を取得しています。

ところで、大相撲のテレビ観戦では塩撒きも楽しみの一つとなっています。手に山もり塩をつかみ、高々と撒いた塩が扇状にはらはらと舞い落ちる様はきれいです。

まるで天から相撲の神が降りて来るようです。ひと昔は水戸泉、今では照強の豪快な塩撒きが有名です。

塩撒きに使う塩は年3回の東京場所では「伯方の塩」が使われています。その他の場所では味の素の「瀬戸のほん塩」も使われているそうです。

この前お墓参りに行きました。恒例によって墓石の頭からに水を流しましたが、その前に相撲の塩撒きのように天に向かって水を撒いてみると、ご先祖様が天から微笑みながら降りて来るような不思議な気持ちになりました。これからは、これを慣例としていきたいと思います。

秋の花 萩

ざっくりと空を洗って墓洗う

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