「枝垂れ桃」
桜が満開のころ、掘り出し物の桜はないかと、北条の裏山をドライブして探しに行きました。
そこで発見したのが、この美しい花木です。
車を停めて、この花木のそばに上がって行きました。
しばらくすると、背を丸めた女性が押し車を止めて、上がってきました。
この木の傍にお地蔵さんが祭られていて、その前で般若心経を唱えています。
声をかけて、この木について聞いてみました。
すると、「私が植えました」と答えました。
長い間、お地蔵さん(馬頭観音)とこの「枝垂れ桃」を守ってきたのです。
記録によると文化13年に安置されたものを平成5年にこの地に移築しています。
この高台からは集落が見渡せます。
きっとこの集落の人たちの自慢の木なのでしょう。
通りがかりの人が車を止めて、写真を撮って帰りました。
「きれいな花ですね」とこの方も感心していました。
帰り仕度をしながら「これをあげる」と今とってきたばかりの土筆を分けてくれました。近くの田んぼに生えているのだそうです。
そして、押し車を押しながら集落に帰っていきました。
枝垂るる桃の背骨の曲りかな |