2004年5月24日号
「今週の談話」
長雨が続いた後に清々しい陽気の日曜日となりました。こんな日は、外に出て体を動かしたくなります。そう思いながら庭を見ると、雨で伸びた木々の枝葉がうっとうしく気になりました。思いきって木の剪定をはじめました。ある程度剪定が終わると、庭の伸びた草が今度は気になり、バリカンで刈りました。スッキリした庭を眺めていると、伸びてきた頭の髪がうるさく感じました。そこで庭をきれいにしたあとで、頭を整えに出かけました。
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小泉首相が北朝鮮に出かけ、らち被害者の家族を連れて帰りました。多額の金額が動きました。まるで身代金を支払ったようで、複雑な感情が世の中に漂っています。 出かけるのを急ぎ過ぎたのではないでしょうか。
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映画「世界の中心で、愛をさけぶ」を見ました。映画館は若い人達でいっぱいです。 単純な恋愛物語は、いつの時代にも若い人に共感をもって迎えられます。評論では、小説も映画も評価は高くありません。プロは少し変化のある作品を好みます。単純なテーマは陳腐に映ります。 私は単純な純愛物語は好きです。恋人が病気で死ぬと言うテーマは最高です。古くはロミオとジュリエットの愛の物語は二人とも死にます。愛する人が死ぬ時、愛は永遠のものとなります。自分だけの大切な人として、永遠に心に生きつづけます。
小説は宇和島を舞台にしています。なつかしい風景が記憶によみがえってきます。宇和島東高かいわい、城山、宇和島湾、大超寺奥あたりがきらきら輝いて思いだされます。しかし、映画は宇和島を撮っていません。風景は殺風景です。心に響きません。なぜ宇和島の美しい町並みを撮らなかったのでしょうか。小説では登場人物の心のひだの動きをていねいに描いていますが、映画ではサスペンスタッチで、謎解きのように物語を展開させています。 急いで台本を作り、急いで映画を完成させた様子がうかがえます。台本も撮影も少し雑だなあと思いました。
主人公の恋人は白血病で死にます。映画の美しい少女を見ていると、医学生の頃に臨床実習で出会った少女を思い出しました。私が受け持った少女はにこやかな美しい笑顔で私に接してくれました。しかし半年後、少女は白血病で亡くなりました。死を目前としながらなぜあんなににこやかにできたのか、私には分かりません。あの美少女の笑顔は私の胸に永遠に生きています。
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小泉首相は急いで北朝鮮に出かけました。この映画も急いで作りすぎました。急ぎ過ぎると、やはり人々に与える感動は薄くなります。小説は丁寧に書かれているだけに、残念に思いました。
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雨にヤマボウシの白い花がみずみずしく輝いています。下から眺めると見つけにくいのですが、上から見るとよくわかります。鳥たちのためにわざわざ上に向けて花を付けているのでしょう。

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