2004年7月19日号
「今週の談話」
久しぶりの連休となりました。しかし、どこにも行かず、雑用をして時間を過ごしました。
医院内の掲示物の張り替え、庭木に付いた毛虫の退治、物置の整理など、今まで手付かずになっていたことを一気に行いました。ずっと気になっていたことが少し片付き、ホットしました。
書店でDVDをみていると、見損ねた映画「半落ち」を発見しました。新発売です。ふと横をみると、篠山紀信が激写した「山口百恵」が目に飛び込んできました。NHKの特集番組で放送されたDVD版です。この番組を見たあと、もう一度見たいと思っていたので、うれしくなって購入しました。
「半落ち」は、殺人事件の奥に潜む人間ドラマです。テーマは愛、ひたすら愛です。アルツハイマー病で退廃して行く妻の首に手をかける愛。ドナーが見つからず白血病で死んで行った息子への愛。そして、これに関連する秘密の愛。
「半落ち」とは、警察に逮捕されて半分自白することだそうです。しかし、「半落ち」の意味はもう1つありそうです。登場する人物は皆欠陥だらけです。人間として半人前の「半落ち」人間の切ない物語でもあります。物語は事件を扱いながら、自分だけを守ろうとする自己愛の醜い深みまで踏み込んでいきます。
奥の深い、たいへん考えさせられる秀作です。必ず泣きます。醜い登場人物は、ひょっとしてこれを見ている自分かもしれない。奥さんの首に手をかける主人公は、将来の自分かもしれない(私の妻は、「私の首を締めないでネ」と言いました)。そんな、恐怖心を与えてドラマは終わります。
「山口百恵」も感動的です。天才歌手の一番まばゆい時の姿を、篠山紀信の写真集などから構成しています。イヴァ・ザニッキの挿入歌「心遥かに」が官能的で、山口百恵の姿を見事に表現しています。
私の高2の娘は「フン!」とこのDVDの箱を見て笑いました。そうでしょう。誰も笑うでしょう。だから密かに買ってきたのに、見られてしまったのです。誰にも一度は・・、青春?はあるンだから。
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夏の花なら、やはりサルスベリです。本当にこの暑い中を、100日も花を咲かせます。この夏は暑いせいでしょうか、一段と花芽がたくさんついています。少しずつ、ピンクの花が咲きはじめました。窓から眺め、木を見上げては眺め、飽きることがありません。
「今週の病気」
夏になると突然と外耳道炎が増えてきます。水に入る機会が増えるため、耳を触る機会も増えます。耳を触ってから、水に入るとまた感染が生じやすくなります。感染を生じると、外耳道は腫れあがり、耳漏まで出てきます。
夏は虫が増えるため、外耳道に虫が入ることもあります。耳の中に虫が入って、バタバタされるとたまりません。蟻が入ると、耳垢を食べます。その時、ついでに鼓膜を噛むので、大変痛くなります。
「今週の患者さん」
56才の女性。鼻水、咳が一週間続いて治らないと言って来られました。鼻水が膿性です。蓄膿症(副鼻腔炎)かも知れないと思ってレントゲンを撮ると、やはりそうでした。咳が強いため、抗生剤、去痰剤に柴朴湯(さいぼくとう)を加えました。10日後には、症状はほとんど取れました。そして、
「くすりを飲みだしてから、気分が落ち着くのですがどうしてですか?」と、聞かれました。
柴朴湯は半夏厚朴湯(はんげこうぼくとう)と小柴胡湯(しょうさいことう)を合わしたものです。半夏厚朴湯には気分の高まりを静める働きがあります。イライラした気持ちや不安感を取ってくれます。のどの違和感、咳なども取ってくれます。大変有り難いくすりです。
「ゴルフdeハッピー」
ゴルフのTV観戦で一番面白いのは、「全英オープン」です。強い風、変動する気温、深いラフ、うねるグリーンといつも大変難しいゴルフコースです。コースが難しいため、超一流の選手があたふたします。この姿をみると、易しいコースで右往左往する自分と同じだなと思い、同情的になってきます。
連休の夜の放送であったため、遅くまで見てしまいました。
「人が試練を受けているのを、安全なところから見るほど楽しいことはない」と誰かの言葉にありました。なるほど、成る程。
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