2005年10月10日号
「今週の談話」
郵政民営化の次は医療改革か、といわれています。
周知のごとく、郵政改革はアメリカの圧力のもとに推進されてきました。そしてまた医療改革もアメリカの推進によるものです。株式会社の参入、混合診療の解禁、民間保険の導入などの改革は、いずれもアメリカ資本の参入を見据えたものです。
小泉改革はアメリカのための改革と揶揄されています。何となく、現実味を帯びてきました。
医療情報として、石川義弘先生(横浜市立大学医学部、ニュージャージー州医学部)の講演内容が送られてきました。日本とアメリカの医療制度を知る上で参考になります。要約しました。
「医者がいなくなる」と、アメリカのタイム誌に記事が載りました。
アメリカは訴訟社会です。医療過誤訴訟に備えるために、外科医は年間500万円、脳外科医は900万円を保険の掛け金として払っています。日本は数万円です。アメリカでは、高額の掛け金が払えなくて閉院する開業医が増えています。
日本の医療制度は国民皆保険です。これは世界に冠たる制度です。健康保険証があれば、いつでも良質の治療を適切な治療費で受けることができます。
アメリカでは、約6割の人が民間医療保険に入っています。そして約2割の人が低所得者向けの政府の補助(メディケア)を受けています。残りの2割は無保険者です。
アメリカは保険の種類によって受ける治療内容が異なります。良質の治療を受けるためには、高い保険金を払わねばなりません。
最近では、医者に見させず、看護師に見させる保険会社まで出てきています。
これは、アメリカの医療費が高額のためだからです。
外来再診料は日本では730円ですが、アメリカでは良い保険で1万円です。
盲腸炎で手術すると日本では約37万円ですが、アメリカでは240万円かかります。
アメリカでは破産した人の半分は医療費が払えないからだといわれています。
日本の医療費は30兆円です。高いと非難にあっています。しかし、葬式産業は15兆円、外食産業28兆円、パチンコ業界30兆円と比較してみると決して高いとはいえません。
以上が要約です。 日本の医療制度はよくできた制度なのです。良質の医療を安価で保険証一枚で受けられるこの日本の医療保険制度は、守っていかねばなりません。
「野に花、山に鳥」
キンモクセイの花が咲きました。
今年は満開です。
部屋の窓を開けていると、キンモクセイ独特の花の香りがにおってきます。
秋の香りです。

「今週の患者さん」
30才、女性。妊娠6ヶ月。
2週間前から、耳がつまって、響く感じがするといって来院されました。
自分の呼吸音がワンワン響きます。下を向くと治ります。
耳管開放症の症状です。
耳管機能検査をしましたが、検査上ははっきりした開放症とは言えません。
自覚所見から、耳管開放症と考え治療を行いました。
妊娠していますが、6ヶ月と安定期なのでくすりも少量なら飲めます。
私は、耳管開放症は耳感乾燥症と考えています。滋潤作用のある白虎加人参湯(ビャッコカニンジントウ)を使っています。
白虎加人参湯の一包を半分にして、一日二回飲んでもらいました。常用量の3分の1です。
一週間して来てもらいました。薬をのむと症状は消えるそうです。
やはり、耳管乾燥症に白虎加人参湯は良く効きます 。
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