2005年2月28日号
「今週の談話」
中々春がやってきません。寒い冬がまだ続いています。
寒さのせいか、飛ぶ飛ぶと言われてきたスギ花粉の飛散がまだわずかです。
その代わりでしょうかインフルエンザが例年より一ヶ月ほど遅れて流行っています。A型もB型も混在しています。軽い人は数日で治り、激しい人は中耳炎になったり、肺炎になったりしています。
インフルエンザの検査キットはいまいち当てになりません。高熱、関節痛になっても陰性の人がいるから、戸惑います。陰性でも明らかにインフルエンザと思う患者さんには、インフルエンザに対応した治療を行います。
くすりも確実なものではないので困ります。タミフルは特効薬として出てきましたが、今になって評価が下がってきています。効きが悪いのです。副作用の心配もあります。
リレンザという薬もあります。吸入式のパウダーです。口腔粘膜から吸収されるため副作用が少ないと説明を受けました。効果はタミフルよりありそうです。しかし、なぜかほとんどタミフルが使われているようです。
A型にはアマンタジンという薬もあります。これは古い薬ですが、意外と効きます。
子供さんには自信をもって使えないもどかしさがあります。効果が低く、副作用が出やすい薬は誰も処方を躊躇します。
一昔のように、インフルエンザに麻黄湯(まおうとう)、が復活する予感です。
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小春日和の待合室です。TVは観る人の好みが分かれるため、私の医院には置いていません。代わりに本をたくさん置いています。天井からクラシックの音楽を流しています。床は木を張っていますが、床暖房なので、冬は快適に待合室で時間の来るのを待ってもらっています。
「今週の患者さん」
このところ不思議と集中しているのが、飛行機に乗っていて耳が痛くて困ったという人たちです。この病気は航空性中耳炎といいます。
鼻かぜを引いて、飛行機に乗っていると、鼻の奥から耳に通じる耳管が詰まり、中耳腔内と飛行機内の気圧の調整ができなくなります。気圧の差が鼓膜を伸展させます。耳管が開かないため気圧が元に戻らず、鼓膜に圧がかかったままになります。飛行機の下降時などには、強く鼓膜が陥凹するため、中耳炎と同じような痛みが生じます。頭が割れるように感じることもあるのです。
鼓膜は数箇所に出血痕が残っています。血液と滲出液が中耳腔に出ている人もいます。本当に痛かっただろうなと想像できます。
これを避けるためには、鼻の状態を良くしておかねばなりません。抗ヒスタミン剤を飲み、ガムをかんだりして嚥下を繰り返さなくてはなりません。かぜをひいて飛行機に乗るときは、気をつけてください。
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