2006年5月17日号
「今週の談話」
春は黄砂の季節でもあります。
遠くの風景が黄色に霞んで見えなくなることがあります。モンゴルや中国の黄砂が上空に巻き上げられ、はるばる日本まで飛んできます。
黄砂が飛ぶと、のどや鼻の不調を訴える人が増えてきます。
黄砂に含まれる二酸化ケイ素が炎症をおこしたり、黄砂にくっついた化学物質がアレルギー症状を悪化させるとも言われています。
遠くにかすむ山を見ていると、元寇の仇を黄砂で返されているような気がしてきます。
『いつもの風景』

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『黄砂に霞む風景』

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「野に花、山に鳥」
白いバラが咲いています。
生命力旺盛なバラは嫌われる棘を四方八方に伸ばします。
痛い棘に美しい花。
花が散ると、棘ばかりが残ります。
「今週の病気」
インフルエンザ(B型)が流行っています。
5月になって流行るなんて何か戸惑います。
ヘルパンギーナもプール熱も見られます。
冬の病気と夏の病気が混然としています。
「今週の患者さん」
73才 女性
口の周りがしびれると言ってこられました。
病院の脳外科に行くと、CTとMRIを撮り、異常は無いといわれたそうです。
しかし副鼻腔に炎症が少しあるといわれ、耳鼻科でくすりをもらっています。
それでも治らないのでこられました。
口のしびれだから、先ず口の中を診ました。異常ありません。
歯が怪しいと思い入れ歯を外してもらいました。
すると、崩れかけた歯と出血を伴い腫れ上がった歯肉が私の目に飛び込んできました。原因は歯肉炎です。数日治療するとこのしびれは取れました。
私たちはしびれがあると、何か神経学的異常ではないか、脳は大丈夫かと短絡的に思ってしまいます。
近くを見ず、遠くを見てしまいます。木を見ず森ばかり見てしまいます。
病気を診る基本は先ず近くを見ることです。
時々この基本を忘れることがあります。
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