2006年7月24日号
「今週の談話」
「日曜当番医」の日です。
この北条地区の医師会員が交代で休日に診療しています。
松山市と合併したため、この当番医制度も今期で最後となります。
当番医の日は、耳鼻咽喉科の範囲以外の様々な患者さんも来られるため、少し緊張します。
皮膚科、内科、小児科的患者さんなら診れますが、泌尿器、整形外科(骨折など)、産婦人科、眼科などの範囲の患者さんが来られると、急患センターなどに紹介します。
皮膚裂傷などの患者さんなら、耳鼻科医はそもそも外科医なので、縫合はできますが、日曜当番医のときはテンションが下がっているので外科的縫合をするとなると、いささか疲れます。
今日は、幸いにこんな患者さんはいませんでした。
夏の日曜当番医は割りと暇なので、一年間ためた雑誌の整理をすることになります。
耳鼻咽喉科は耳科、鼻科、咽喉科などに分かれそれぞれに学会があるため、学会誌などが月に10冊以上届きます。医師向け週刊誌や様々な文書もあるため、一年間ほって置くと机から本棚まで本が積み上げられます。
不要な本を捨てていくと大きいダンボール箱が3箱要りました。
すっきりした机や本棚を見ると、すっきりとして心まで軽くなりました。
「野に花、山に鳥」
ムクゲ。
これは底が紅色なので底紅(そこべに)とも宗旦木槿(そうたんむくげ)ともいわれる。
この木は少し日陰にあるせいか、花の咲き方が少ない。よそのムクゲはよく咲いています。
「今週の患者さん」
小学6年生 男児
「ある耳鼻科で鼓膜にチューブを入れてもらっていたのですが、チューブが外れたあとに鼓膜に穴が開き、鼓膜が閉じなくなっています。別の病院の耳鼻科で診てもらうと、これはもう閉じないでしょうと言われました。今は、また別の耳鼻科でアレルギー性鼻炎の治療と耳を診てもらっています」
母親が心配そうに話します。
「先生のところで、私の子供のような鼓膜穿孔を治してもらったと、お友達から聞いたので来ました」
「どちらの耳ですか?」
「右です。右に耳栓をして水泳をさせています。左は正常と言われています」
右の鼓膜を診ると鼓膜に穿孔はありません。鼓膜はやや陥凹して、滲出液で満たされています。滲出性中耳炎です。
左の鼓膜を診ると鼓膜が中等度に穿孔しています。
母親は右左を間違っていたのです。
鼓膜が開いていない方の耳に耳栓をして、鼓膜が開いている方の耳には耳栓をしないで水泳させていました。それでもトラブルは起きていないのです。
鼓膜に穴が開いていても、チューブを入れていても水泳はしても問題ないと、私は思っていました。正にそれが証明されたのです。(実際は念のため、耳栓を着けることを推奨しています)
右は滲出性中耳炎、左は鼓膜穿孔です。
右は鼓膜切開をして穿孔を起こさないチューブを入れました。
左は穿孔部を人工皮膚で覆い閉鎖できるようにしました。
この程度の鼓膜穿孔なら治せます。
鼓膜を閉鎖させる鼓膜再生術のノウハウを私は持っています。
鼻を診ると、アレルギー性鼻炎の他に慢性副鼻腔炎(蓄膿症)もありました。
抗アレルギー剤と辛夷清肺湯(しんいせいはいとう)を出しました。
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