2006年8月21日号
「今週の談話」
日本の夏は高校野球に始まり、高校野球で終わります。
早稲田実業が決勝戦を再試合の末優勝しました。
斉藤君の驚異的な鉄腕と沈着冷静な態度が光輝いていました。
決勝戦は日曜日でした。涼しい部屋で野球観戦するつもりでいたら、あいにくゴルフが入っていたため、携帯ラジオで熱戦を聞きました。携帯ラジオをズボンのポケットに入れ、両耳にはイヤフォンを付けて、野球を聞きながらゴルフクラブを振りました。
やってみると、意外とこれがうまくできるのですね。
学生時代はFM放送聞きながら勉強をしていましたので、野球を聞きながらでもゴルフができるのですね。
ゴルフの帰路で真っ赤な夕日に出会いました。
決勝戦再試合は、月曜日なので診療の合間にチラチラとTVを見ました。
斉藤君はスタミナがありますね。いつも冷静で投球フォームが崩れないから、勝つことができたのでしょう。ハンドタオルで汗を拭く姿は、気持ちを落ち着けるのに役立っているようでした。
斉藤君がベンチを出る前に何か吸っているのを発見しました。携帯酸素ボンベかな?と思っていたら、やはりそうでした。試合後には、高圧酸素室にも入っているそうです。長い間筋力を使うと、酸素不足になるのは当然です。高圧酸素を使えば疲労回復は早まるでしょうね。
鉄腕はハイテクで守られていたのですね。そうしないと、肩は壊れているでしょう。
高圧酸素は突発性難聴などの耳鼻咽喉科の病気にも使われています。
田中君はガッツをむき出しで、気合を入れすぎていましたね。たぶん、肩が言うこと聞かなかったのでしょう。気合だけで投げているようで気の毒でした。
田中君が身体を絞り上げたら、亀田興毅君にそっくりになるなと思いながら投球を見ていました。
一番印象的だったのは、九回表で2点を返されたとき、マウンドに内野手が集まり空を見、目を閉じて静かに気持ちを落ち着かせていたシーンです。
負ける「気」を吐き出し、勝利の「気」を吸い込んでいるように見えました。
気合を入れ替えた斉藤君の最後のピッチングは心に残りました。
今年の高校野球はスリリングでおもしろかった。
ホームランが量産され、オセロゲームのように簡単に大量点が入り、ひっくり返される試合が多かったせいでしょう。
来年からは、飛ばないボールを使うそうです。
しかし、来年も飛ぶボールを使って欲しいな。
人生に大逆転はつきものなのですから。
高校野球を見ていて感心したことがあります。
NHKの解説者は絶対に選手をけなしません。必ずほめます。まるで、上手なほめかた教室を見ているような錯覚を覚えました。
エラーをした遊撃手には、
「グラウンドが荒れていますからね。いつもは上手に取るのに残念ですね」
好機で凡打をした選手には、
「上手に打ちました。野手のいるところに飛んでいきましたね」
打たれたピッチャーには、
「よく投げましたね。いいボールでした。たまたま、真ん中にいきました」
ある民間放送を見ていたとき、負けているチームの監督さんががっくりとうなだれていました。ここの解説者は、
「監督さんが一番落ち込んでいますね。せっかく甲子園に来たのですから、もう少し明るく楽しんで帰って欲しいですね」
と、素直に辛らつに話していました。
この方が楽しい。
人生に失敗はつきものなのですから。
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