週刊 談話室  
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2011年11月24日号

「今週の談話」

時々外国人が診療に来られます。
今回はインド人です。30過ぎの男性です。
同伴されて船会社の人によると、彼は貨物船の乗組員です。

数日前から右耳が痛くなったので治してほしいと同伴者から言われました。
同伴者は英語が話せないというので、私が英語で話しかけました。
私は日常の英会話はほとんどできませんが、病気のことなら単語をつなげて意思の疎通はできます。

耳を診ると、両側ともコールタールのような耳垢が奥に押し込められていて、右耳外耳道がかなり腫れていて、少し触ると痛みを強く訴えます。
通院できるのかと聞くと、次回は来れないとのことで、今回で治すことにしました。

左耳の耳垢は簡単に取れましたが、右耳の耳垢は固くしかも外耳道が腫れあがっているので取れません。
耳垢を柔らかくする耳垢水を使ってみましたが、表面しか柔らかくなりません。
Your ear wax is very hard like a stone.
と、怪しげな英語で説明しました。

時間が無意味に過ぎていきます。
夕方になると、だんだん待合室が混み合ってきます。
2時間ほど、15分おきに診てきたのですが、一日でこの固い耳垢を取るのは不可能とわかりましたので、腫れと痛みだけを取る治療に切り替えました。
I wish relieve your pain.

彼からの質問がありましたが、聞き取れません。
紙に英語を書いてもらうと、意味が分かりました。
治るのかどうか心配しているとのことです。
こちらも、英語を書いて説明します。
全く、筆談となってしまいました。

点耳液を入れ、抗生剤鎮痛剤をだしました。
5日間も飲めば大丈夫でしょうと説明しました。
この顛末を待合室で聞いてた若い患者さんが、私は英語ができますと言って臨時の通訳を申し出てくれました。
その後の、様々な質問には彼女を介して答え、無事帰ってもらいました。

私はドイツ語とフランス語は得意なのですが英語は苦手で、と冗談を言って彼女にお礼を述べました。

外国人が来ればたいていがこのようなドタバタになります。
中国人には漢字を並べれば何とか筆談で分かってくれます。
英語はなんとか無理をして英会話をしてみるのですが、聞き取りが難しく会話になりません。結局はこれも筆談になります。

石蕗(つわ)の花が満開になり黄色い花を咲かせています。
葉はてかてかと輝き、花はしっかりとした黄色です。
生命力に溢れる花で、見るものを元気にさせてくれます。

ふるさとの潮の香りや石蕗の花



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