2012年2月21日号
「今週の談話」
大阪で漢方治療の講演をしてきました。
私の講演は私自身が経験した症例を中心にした症例報告的な実践的な講演です。
自ら考えついた治療法なども交えて説明しました。
特に「インフルエンザ」「せき」「めまい」「耳管開放症」「中耳炎」「副鼻腔炎」などについて詳しく解説しました。
参加された医師は耳鼻咽喉科医、内科医、小児科医などの各科から110名ほどでした。
2時間半ほどの長時間でしたが、最後まで熱心に聞いてもらいました。
大阪はもともと漢方に熱心な土地柄だけに、講演しても気持ちよく聞いてもらえます。
おみやげに買ったお菓子は京都の銘菓でした。
大阪の銘菓は何なのでしょう。
山笑う大阪で買う京銘菓
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4〜5日前に、耳に水が入ったので耳を触っていると聞こえにくくなったと35才の男性が来られました。
鼓膜を診るとやや膨隆していますが他に問題点はみられませんでした。
聴力検査をすると2,000Hzから8,000Hzにかけて60dBほど聴力が漸減しています。内耳のレベルは正常ですが鼓膜のレベルで異常がみられています(伝音性難聴)。
耳に水が残っているのかと思っていましたが、鼓膜の上に問題はありません。
鼓膜の裏にくっついている耳小骨に異常が生じていることが分かりました。
耳を引っ張り過ぎて耳小骨のつながりの一部が変形したようです。
このようなときは、普通は手術で治すのかも知れません。
しかし、ふと思いついたことがあります。
鼓膜を引っ張っておかしくなったのであれば、逆に鼓膜を押してみれば修復できるかもしれない、と思いつきました。
麻酔液を含んだ綿球を鼓膜の上に乗せ、鼓膜を何回か押し込みました。
その後、聴力検査をすると何と見事に正常になっていました。
念のため2日後に同じ治療をしてみると「完全に治りました」と言ってくれました。
このような治療法は見たことがありません。
以前同じような症例があったときには、大学病院を紹介しました。
そして、手術で治してもらいました。
しかし、ひょっとしたら、このような耳小骨離断と思われる例は鼓膜の圧迫で簡単に治るのかも知れません。
とりあえず、鼓膜圧迫でまずは治療してみるべきだと思いました。
少なくとも全例に手術する必要はないようです。 |