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Q.レーザー療法をくわしく教えて下さい。
A.アレルギー反応を起こしている鼻の粘膜にレーザーを当てアレルギー反応を起こしにくくする方法です。とくに鼻づまりの強い人にはおすすめです。粘膜が水ぶくれを起こして鼻づまりを起こしている人にレーザーを当てると、病的粘膜が落ちて鼻づまりを改善させます。  
 医療用レーザーは、レーザー光を熱エネルギーや化学エネルギーに変える装置です。我々の使っているCO2レーザーは、容易に水に吸収されます。生体の60〜80パーセントは水でできているため、レーザー光は組織の1ミリ程度に到達します。鼻の粘膜であれば、粘膜上皮が1ミリ程度変化します。
 


鼻水、鼻づまりが強く、春には特に悪化します。
薬を飲んでいるのですがよくなりません。何かよい方法はありませんか。

 
Q.これは、アレルギー性鼻炎ですね。
A.鼻水、くしゃみ、鼻づまりが三大症状です。おもに家の中のホコリが原因となりますが、春のスギ、初夏のイネ科の雑草、秋のキク科の雑草などが原因となることもあり、これらは花粉症といっています。血液検査、皮内反応などで原因物質がわかります。
   
Q.どのようにして治すのですか。
A.まず、抗アレルギー剤の飲み薬、鼻用スプレーなどです。飲み薬は最近は眠気の少ないものがいろいろと出てきていますが、自分によく合ったものを選んでもらうことが大切です。眠気がなく、よく効く漢方薬もあります。
 根本治療として減感作療法、免疫療法(非特異的減感作療法)があります。原因となる物質を少しずつ注射する減感作療法は週1回、2〜3年の治療が必要で、効果は十分とはいえず、改良型の注射液の出現が待たれています。今のところ免疫療法の方が早く、よく効くようです。しかし、鼻づまりはいずれの方法でも治りにくいですね。
   
Q.もっとよい治療がありますか。
A.レーザー療法です。最新治療です。鼻の粘膜にレーザーを照射してアレルギー反応を起こさせないようにします。粘膜が新しくなりますから、鼻水、くしゃみのほか、鼻づまりまで一挙に改善できます。花粉症なら一回の治療でよくなる人もいます。治りにくい人はさらに数回の治療が必要となることもあります。1年中、鼻水、鼻づまりのある人、薬を飲んでも治りにくい人には特にお勧めです。  今後は、レーザー療法、免疫療法が鼻アレルギーの治療の中心となるでしょう。鼻の症状があれば、その時々に薬を使うという方法でよいと思います。

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