くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

■戻る

2024年11月13日号

「今週の談話」

暑い夏が続き、じわじわと体力を消耗しました。

秋の声を聴いても天候は不順で、台風から熱帯低気圧に変わって安心していると、私たちの地域では大雨となり、住居が浸水して大慌てとなるところも見られました。

また、最近では夜に突然の一時間半の停電が生じて、これまた大騒動となりました。

わが家はいずれも大過なく一安心でした。

気温の低い日が続くと秋めいてきたと実感しますが、俳句では11月8日の立冬より冬となり、冬の季語を使うようになります。

そのせいか一か月しかないような印象を受けます。しかし、庭の紅葉(もみじ)の木青々とした葉っぱをつけていて、まだ紅葉(こうよう)はみられません。

耳がつまっています。と言って来られる方のうち8割以上耳管狭窄症です。

あとの一割程度耳管開放症です。

耳管開放症と言われました。しかし、治療法が無いので、一生治りません

ある耳鼻科医院で言われて落ち込んでいた女性が、色々と検索をして、私の医院に来られました。

耳管機能検査をすると確かに開放症気味です。耳管通気をすると、開放症に特有の通気音が聞こえてきます。

治療すると治ると思います」と言って、早速治療を行うと即座に「治りました。今は正常です。響き音が消えました」と目を輝かせて、うれしそうに話してくれました。

その後、このまま治ってくれることを願いながら、家庭で気をつけてもらうことなど、これからのセルフケアについて話しました。

その後一週間して来てもらうようにしました。そして一週間後

明るい顔をして診察室に入ってこられました。

一週間ほとんど違和感なく過ごせました」とやや上気気味に経過を話してくれました。耳管機能検査では正常で、耳管通気正常です。

「今日は特に治療は必要ありません。違和感がなければ、二週間後に来てください」

と話し、次回も良くなっていることを祈りながら見送りました。

耳管開放症は治らない病気ではありません。

治り難い病気ですが、治療すればすぐに治る人もいます。

クラリンドウという花木があります。10年以上前に植木屋で買って来ました。

鉢植えにしては大きくなるため、伸びすぎた枝は剪定します。

剪定した枝を捨てるのはもったいないので、鉢に入れた腐葉土に挿して芽がでるのを期待して育てました。するとぐんぐん大きく育ちました。

今は親子のクラリンドウの鉢を育てています。

冬から春は日の当たる室内に置き、気温が20度以上になると室外で育て、20度以下になるとまた室内で育てるという循環で、いつの間にか大きな枝に育ち、美しい花をたくさん咲かせています。

クラリンドウ

秋を行くかわたれどきの淡き海

ページトップへ