くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2025年9月23日号

「今週の談話」

最近、急に鼻水が出て止まらないという人が増えてきました。鼻を見ると、明らかなアレルギー性鼻炎です。水洟(みずばな)が出て、鼻づまりも伴っています。

外に出てみると、イネ科の雑草がたくさん生えていました。これが原因のようです。

イネ科の雑草

中には濁った鼻水が出るという人もいますが、これは鼻かぜです。副鼻腔炎にまで進行した人もいます。

何か月のどに痰が降りてきて、咳が出るという人も見かけます。「内科で薬をもらっていますが治りません」と言われてくる方が多いです。

こういう人はたいていが副鼻腔炎(蓄膿症)になっています。鼻の中を診て膿汁が上から落ちてきていれば、副鼻腔炎の可能性が大です。レントゲンを撮ると副鼻腔炎が確認できます。副鼻腔炎に効く薬と、咳と痰に効く薬を出して治療します。

を訴える人も多く、「喘息と言われて治療を受けているけど治らない」と言う人も多いです。小児にもよく見られ、喘息の治療をたいていが受けています。こういう人たちはたいていが副鼻腔炎です。鼻の中からのどを診て疑い、レントゲンを撮って確定診断を行います。

俳句仲間の女性が、数年の闘病の甲斐もなく2か月前に亡くなりました。

お元気なころは俳句仲間と食事に行ったり、カラオケスナックで歌ったりしました。

私とほぼ同じくらいの年齢でしたが、俳句がたいへんお上手で、いろいろな賞を頂いていました。誰からも愛され慕われていました。

私も俳句の奥義を時々教わりました。「見たものを素直に詠むこと」とよく言われました。

病気になったとき、相談を受けていたのですが、内科的なご病気でしたので、的確なアドバイスをすることはできませんでした。

亡くなったとき、昔に出した俳句本アルバムを娘さんが見せてくれました。それを読みながら、涙が出て来るのを抑えることができなくなりました。

その後、彼女に捧げる俳句を詠みました。合掌。

旅立ちを君は急かされ夏の月

若き日のアルバム開く緑蔭に

陽炎となりゆく人や空しづか

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