2025年10月15日号
「今週の談話」
夕方の最後の方に、ある方が新患で来られました。
「のどが痛くてこの2日間寝ることができません。痛くて食事もとれません。
ある病院に行きましたが、痛み止めをもらっただけで、飲んでも治りません。
次の日、他の病院に行きましたが、同じような治療を受けて治りません。
知人に相談したらここを教えてくれました」と言って入って来られました。
「ここが痛い」と左の顎のあたりを左手で触っています。
口を開けてもらい、扁桃の周りを診てみると、扁桃全体が腫れあがっています。
抑えると「痛い痛い」と騒ぎます。
「大袈裟だな、扁桃炎ですよ。すぐ治しますから」と言って、扁桃の周囲の腫れているところを一部切開して血液を出し、周囲を圧迫して奥にある膿瘍を出しました。これを数回繰り返し、十分に膿瘍が排出されるのを確認して処置を終えました。
「どうです、楽になったでしょう。今晩は寝れますよ」と言うと、
「食事をしてもいいですか」と明るい顔で笑っていました。
次の日、ある友人から電話がありました。「昨日紹介した人が、先生の治療で元気になったと喜んでいました。ありがとうございました。先生は名人ですね。2軒の病院で治らなかったのをすぐに治してくれて、すばらしい」と興奮気味に連絡をくれました。
痛みが顎ならまず扁桃炎です。扁桃の周りが腫れていれば、扁桃周囲炎です。更に痛みが強ければ扁桃周囲膿瘍です。これはどんな耳鼻咽喉科でも分かることです。
このような方は、先ず耳鼻咽喉科を受診していただきたいです。
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庭の草を刈っていると、庭の周辺でたくさんの蜘蛛の巣を見つけました。
蜘蛛の大きい方が雌で小さい方が雄です。
蜘蛛の巣は同心円状に網目模様が広がっています。光が当たると美しい。




蜘蛛の囲に丸まるような恋をして
