くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

処置室「治療玉手箱 私の創意と工夫」

■戻る

私の扁桃炎の治療

(2008年6月29日掲載)

扁桃を腫らしてくる人がいます。

私はこのように治療しています。

内科医から紹介された患者さん(20才 男性)は、扁桃炎一ヶ月以上繰り返しています

扁桃の腫れ

 来院されてときは右が腫れ上がり、扁桃腺の裏に膿瘍がたまる扁桃周囲膿瘍になっているように見えました。

腫れているところに注射針を刺してみました。しかし、膿瘍は吸引されず出血があるだけでした。

抗生剤荊芥連翹湯(けいがいれんぎょとう)を処方して5日後に来てもらいました。

そのときは扁桃腺とその周囲の腫れは取れていました。

 

細菌感染の治療には誤解があります。

抗生剤が感染症を治すという言い方は間違っているのです。

体の中に入った微生物抗菌剤で殺されても抗原や外毒素、内毒素、細胞壁成分、たんぱく質などは残ります。

それらが処理されない治療は終わらないのです。

この人は何回も炎症を繰り返しています。原因はそこにあったのです。

この再発防止のために、免疫力を高める手段として荊芥連翹湯をしばらく飲んでもらい、扁桃腺に加熱療法(レーザーによる)を行いました。

これで扁桃炎の再発はかなり抑えることができます。

ページトップへ