くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2024年1月25日号

「今週の談話」

寒波が日本中を襲って来ました。

この日の朝、庭に出てみると雪なのか霰なのか白く積もっていました。

地震津波、新幹線の高架線事故、大雪、政治の混乱と日本の新年は大混乱です。

雪か霰か白く積もった庭

初詣祈りの後の津波

毎年、新年になると私の医院の継続をどうするかが家族内で話題になります。

あと五年ほどして息子に継承してほしいと思っていますが、簡単にはいきそうにありません。

大学院に行っていた息子は努力の甲斐があって医学博士をもらうことになりました。

これが事態を大きくさせています。これから大学病院等に残ってさらなる研鑽を積み、ある程度の指導者になるというのが息子の一般的な今後のコースになります。

これで「失礼します」、と自分勝手大学病院を去ることが難しくなりました。

どうみても医院継承はあと10年以上先の問題になります。

それまで、は細々と仕事を続けなくてはなりません。

私は病気らしい病気をしたことがなく、このところ風邪すら引いたことがありません。診療に対する体力気力はまだありますが、いつまで続けられるか分かりません。

私は今の仕事は好きなので、気力体力が続く限り、働いてみようと思うようになりました。

私の知人の医師は90歳まで長く元気に仕事をされていました。そういう年齢は、私はまだまだ先のことですが、その心意気見習いたいと思っています。

ゲボゲボと言わせて咳が止まらないという人が時々来られます。

その咳を聞いただけで、の奥から上咽頭分泌物が貯まって咳の原因になっていることが分かります。

ある人が、咳き込んで、ゲボゲボ言わせて来られました。「咳が続いているので、吸入器をもらったら治るのでは、と友達に言われました」とステロイド+気管支拡張剤入り吸入器をできたら出して欲しいとの要望を話されました。

とりあえず呼吸音を聞いてみましたが、全く呼吸音に雑音はみられず清明でした。喘息様気管支炎は否定的で、希望された吸入器の必要性はありません

そこで、鼻から咽喉を観察すると、私の予測どおりに上咽頭から中咽頭にかけて粘稠度の高い分泌物がベタっと溜まっていました。このような分泌物は薬を飲んでも中々取れません。吸入嘴(し)管を使って吸い取るのが一番早いのです。早速、分泌物を取り咽喉の炎症に対する処置を行い、去痰剤と鎮咳剤と抗生剤を出しました。次の日、「お陰様で、はほとんど止まりました。ありがとうございました」と言って礼を述べられました。吸入器は不必要だったのです。

咳には色々なタイプがあります。聴診器をに当てるとヒューヒューという音がするときは、気管支が何らかの形で狭くなっていますので、先ほどの吸入器が必要です。咽喉に分泌物が貯まっている咳には分泌物の除去が一番効果があります。

子供でも、気管支拡張剤入りのシール咳止めと勘違い濫用されていて、母親から「咳止めシールを下さい」とよく言われます。「呼吸音はきれいですからシールは必要ないです。飲めるなら咳止めの漢方薬の方が効きます」とよく説明します。

鼻の奥から咽喉にかけて分泌物が貯まってのど元ゼロゼロ言っているときは、その分泌物を外に出したいというサインの咳です。喘息傾向がある子どもさんなら、気管支拡張剤のシールを使った方がいいですが、咳止めと勘違いされていて「咳止めシールをください」と言われると、余り説明をするのも面倒になって「はいはい」と言って出すこともあります。ほとんどが母親を安心させるためのお飾りシールで終わっています。

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