くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2026年8月20日号

「今週の談話」

夏が終わるころ、私の庭の百日紅はやっと花を咲かせました。

今年は暑かったのに、なぜか百日紅の花は咲き遅れました。

百日紅を見ないと夏を過ごした気がしません。

この頃になると、少し冷気が感じられるため、朝晩がやや過ごしやすくなります。

発熱のどの痛みを訴える人を検査すると、インフルエンザの方は見られませんが、今もコロナ陽性の人が見受けられます。

インフルエンザとコロナの検査には、今も手袋、ガウン、フェースシールドの防御衣を使っていますが、最近のガウンは某国の製品のためか着ているとすぐに破けます。この品質の悪さにはびっくりします。これを購入するとき、「涼しさを追求した製品」と書かれていましたが、なるほどすぐに破れるので風通しがいいはずです。

30過ぎの男性が来られました。一週間前から頭を上下左右に動かす立ちくらみが生じ、ぐるぐる目が回る感じがすると言って来られました。

頭を動かしたときにはめまい感はありませんが、身体を動かしたときのみめまいがすると言うのです。一週間前から症状が変化なく続いています。

とりあえず、椅子に座ってもらい眼振を確認しましたが、何もありません。

ベッドに寝てもらい、頭を左右に動かしても眼振は見られず、めまい感もありません。懸垂頭位でも同じです。

一般的に考えられるメニエル病、良性発作性頭位めまい、前庭神経炎などは否定的です。脳梗塞、脳出血、脳腫瘍なども、眼振を考えれば可能性はありません。頸部痛などから来る頸性めまいも考えられるため、数日間様子を見ることにしました。

2日後、症状に変化はありませんでした。

今まで、めまい症の方はほとんど治してきたのですが、この方は何か変です。

様々なことを話してみると、片頭痛持ちで、天気が悪いと体調が悪くなるそうです。

しかし、その時にめまいが起きたことはないそうです。

この方は、この時に頭痛は見られませんでしたが、ふと思いついて、「試しに、一つ治療します。鼻からその奥の上咽頭に綿棒を入れて、そこを調べてみます」と言って、いわゆる上咽頭の治療を行いました。

すると「痛い、痛い」と彼はかなり大げさに叫びました。

綿棒を鼻から取り出すと綿棒の先が少し血で赤く染まっていました。

ほら見てください、ここが原因みたいです」と私は断定的に言いましたが、

彼はいきなり「痛すぎる」と言って、大げさに椅子からベッドに倒れ込みました。

しかし、私はひるまず「原因が分かりました、治ったでしょう」と訊ねると「あれ、うん、変だ。治った、治った。先生は神だ、天才だ」と興奮して大喜びです。

その後、「最近子どもが生まれて、抱っこもしてやれなかったのに、これで子どもを抱いてやれます」と嬉しそうに話してくれました。

この方は上咽頭炎が原因めまいが生じていたのです。

上咽頭には多くの神経や血管が集まっており、急性的・慢性的な炎症自律神経のバランスを乱しめまいを誘発することがあります。

ここを治療することによって、めまいに限らず、原因不明といわれる様々な病気を、今までに何例も治してきました。

百日紅

何もかも酷暑のせいにしなくても

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