私の医院は、1989年6月に開業しましたので、本年で5周年になります。北条市は人口約2万9000人の小さな町ですが、昼間の人口(診療人口)は2万人程ですので、1日の来院患者数は、耳鼻咽喉科医院の平均か、平均よりやや少ない人数です。このため、患者1人に対する診療時間も割と多くとれ、ゆったりと診察しています。
x 国の政策による医療費抑制策と、重い税金(収入の50%が税金です)のため、私の医院でも経済的には決して楽ではなく、毎月の支払いや納税に頭を痛めることも多いのが現実です。「医者は儲かる」というのはもう死語になっているようです。
 毎日の診療は同じことの繰り返しが多く、また、通常の治療法では不十分なことも多いので、自分で創意工夫しながら診療を楽しむようにしなければ長続きしないし、おもしろくないと考えています。東洋医学的手法を診療に取り入れているのも、この考えによるものです。
 昨年は、講演4回、学会発表を3回行いましたが、今年は回数的には同じでも、より充実したものにしたいと思っています。
 私は、趣味らしい趣味はないのですが、下手なゴルフを少しは上手にしたいし、本屋に行って衝動的に本をたくさん買い込む趣味はいいのですが、買って来た本を今年は少しでも多く読み、積ん読にしないように気をつけたいと思います。
 人工内耳基金の募金活動は、我々耳鼻科医として重要な仕事の1つですので、なるべく共鳴者を増やしてゆきたいと思っています。ロータリークラブやライオンズクラブなどへの呼びかけも積極的に協力してゆきたいと思います。
 今年も充実した1年にしたいと考えています。

(1994年1月)

人工内耳基金とは
  愛媛県耳鼻咽喉科医会や愛媛難聴者協会などが呼びかけて、基金を募集しました。
 人工中耳や人工内耳の埋め込み手術をした際、保険の適用対象となっても、なお、多額の自己負担があるため、一時的に治療費をお貸しする制度です。
 原則として愛媛県内の方が対象です。


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