くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2025年5月25日号

「今週の談話」

診療中に急に咽喉がいがらっぽくなって込み上げてくるが出始めました。

このところ気温が上がってきたため窓を開けているのですが、この日は雨模様で

少し肌寒さを感じていました。体が冷えてきて、が出始めたのです。

こういう時はすぐに柴朴湯(さいぼくとう)を飲みます。いがらっぽかった咽喉がすっきりとして、咳が鎮まります。麦門冬湯(ばくもんどうとう)でもこういう空咳には効きますが、風邪に罹りそうなときには柴朴湯が私には向いています。急に鼻水が出るときは葛根湯(かっこんとう)を飲みます。

風邪の進んだときの咳には麻杏甘石湯(まきょうかんせきとう)副鼻腔炎粘膿性の鼻水で痰と咳が多いとき清肺湯(せいはいとう)が効きます。風邪が治りかかったときで咳がまだ抜け切れないときには竹筎温胆湯(ちくじょうんたんとう)を使うこともあります。

鼻水、痰が多いときは適切な生剤去痰剤の併用も必要です。

には西洋薬より漢方薬の方が効果的です。私は西洋薬の咳止めと言われている

薬は全く使いません。アメリカ、西欧では麻薬の一種であるコデイン類の咳止めの使用は呼吸器抑制が出ることがあるため、使用禁忌としているという情報があります。

(注意) 特に咳止めの小児への使用はリスクが高いと言われています。

EUでは2015年4月に12歳未満の小児への麻薬の一種であるコデイン類使用を禁忌としており、日本でも2019年から12歳未満の小児には使用を禁忌とする規制が強化されました。これは、小児には呼吸抑制などの重篤な副作用のリスクが高いとされているためです。

気温の上昇とともに、庭の花々が咲き始めました。

ピンクが印象的なシモツケソウが咲くとワクワクとしてきます。

周辺に植えている黄色いキンギンカ、白いユキノシタも咲き始めました。

シーラカンスの小石作品

細引きの珈琲を淹れシモツケソウ

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