2025年6月12日号
「今週の談話」
とうとうHIMARIさんのヴァイオリンを聴きに行きました。
県民文化会館で行われた「読売日本交響楽団」の愛媛公演にHIMARIさんが共演して来られたのです。指揮者は原田慶太楼さんでした。
私はこの楽団も指揮者も初めて聴きました。HIMARIさんはすでに世界中で注目を集めている方で、まさか松山で聴けるとは思っていませんでした。
私がこのコンサートに気づいた時はすでに、前売り券は完売していて、チケットを手に入れることは不可能の状況でした。音楽に詳しい知り合いの方にたまたまお会いした時に、もしキャンセルがあればお願いしますと頼んでいたら、1枚SS席のキャンセルがでましたと教えてくれたため、ラッキーにもチケットを購入できました。
シベリウスのヴァイオリン協奏曲は「北欧の自然を感じさせる叙情的な旋律と、ヴァイオリンの技巧を凝らした華麗なパッセージが特徴で、第1楽章はヴァイオリニストの腕の見せ所」とプログラムに書かれていました。
更にプログラムに「HIMARIさんの魅力は若さ溢れる情熱とそれを支える確かな技術、そして音楽に対する深い理解力」と称えられていましたが、なるほど若いのに肩の力が抜けた、繊細で美しい響きの演奏で素晴らしかったです。
HIMARIさんが抜けた後にベートーヴェンの交響曲第7番が演奏されましたが、これもリズム豊かな素晴らしい演奏で大いに楽しめました。
原田慶太楼さんは自由闊達な気分のいい指揮ぶりで、今から日本を代表する指揮者になることを予感させられました。
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咽喉に魚の骨が立ったと泣いている子供さん(3歳)が来られました。咽喉が痛く食事もとれないと言っています。
子供の咽頭異物のほとんどは扁桃に刺さっていることが多いので、扁桃を中心に
観察しましたがどこにもありません。念のため口の中まで隈なく探しましたが、どこにも見つかりません。
「おかしいですね」と言って顔を見ると膿性の鼻水がたらりと垂れています。
「あれ、風邪気味ですか。これは咽喉が痛いだけなのかもしれません」と言って上咽頭から扁桃まで薬を塗りました。念のために翌日に来てもらいました。
母親が笑いながら「熱も下がって、喉の痛みも取れたのか食事もたくさん取りました」と語ってくれました。単なる咽頭痛だったのです。
またある時は、ある女性が「魚の骨が立っています。触るたびに喉の奥に埋もれていくみたいです。取ってください」と言って来られました。
どこを診ても魚の骨はありません。
「これは咽喉が痛いだけなのかもしれませんよ」と言って咽喉から扁桃まで薬を塗って治療しました。すると、すぐに痛みは取れました。
魚を食べて咽喉を傷つけて痛みが続くこともありますが、風邪の延長上の咽頭痛と扁桃痛を魚骨が立っていると勘違いすることはよくあることです。
魚骨が粘膜の奥に隠れることもありますが、たいていが咽喉の処置で治ります。
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梅雨に入り、紫陽花が一段と美しくなる季節です。
鉢で買ってきたものをそのまま地植えしていくと紫陽花園のようになってきました。大きくなったものは小さく切らないと不格好な紫陽花園となります。

紫陽花のひかりの精とみずの精
