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9月23日、24日の連休を利用して、大分県の湯布院へ行ってきました。運悪く、台風が来そうな予報でしたが、何とかなるだろうと思い切って出かけました。 早朝のフェリーに乗り、大分に着いた時には小雨が降っていました。予定していた遊園地へ行くのは中止して、杉乃井パレス内にある大プールに行き、ここで子供たちと泳ぎました。三時過ぎにプールを出て湯布院へ向かいました。雨風が強くなってきたので、高速道路を通らず、別大国道を経て、大分から院内を通り湯布院へ向かいました。湯布院は、湯煙りの立つ金麟湖、町全体を包む朝霧が有名で、この町に入っただけで、現実の世界から隔絶し、ゆっくりした時間だけが流れていき、心洗われる思いがします。私はこの町が好きで、毎年休みを利用して訪れています。 金麟湖を目の前にして、狭い道を通っていると対向車が来ました。離合するため、車を少しバックさせました。この時助手席の妻がドアを開け後方を確認しました。このように狭い道を通ってやっと亀の井別荘に着きました。 宿に着いてほっとする間もなく、大変なことが発生したのです。妻に預けていたセカンドバッグがありません。「おかしい? そうだ、あの時に落としたんだ」妻がドアを開けた時にうっかりセカンドバッグを落としたに違いないと気付き、大急ぎでその場所へ帰ってみました。「ない!」いくら捜しても見つかりません。サイフ、キイ、宿のチケットなどを入れていたバッグをなくしたのです。気落ちして宿へ帰ると、電話が入っていました。 「こちら警察です。バッグを預っています。至急取りに来て下さい」 宿の人に案内してもらって警察へ行くと、私のバッグがありました。人の好さそうなおじさんがそばに立っています。この人がわざわざ届けてくれたとのことです。平気で他人のものを盗んだり、人の命を奪ったりするこの時代に、何と優しい人もいるものだなと大変感激しました。世の中見捨てたものではない。こんな公徳心が日本人の心の中にある限り、日本は絶対に滅びない、日本は大した国だとうれしくなり、世の中が明るく輝いて見えました。湯布院がますます好きになりました。 おいしい料理と、温かい湯を満喫して一夜を過ごしました。台風の過ぎた次の日には、空も晴れました。サファリランド、ハーモニーランドで楽しい時間を過ごし、帰ってきました。 失いかけたものが返ってくるほどうれしいものはありません。治らないと諦めていた病気が治れば、大変な喜びに違いありません。そして、私たちはこういう喜びを少しでも多くの人に味わってもらえるように、ますます努力してゆきたいと思います。 (1995年11月)
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