2021年6月24日号
「今週の談話」
全国的に新型コロナの予防接種が意欲的に行われています。
若い人達にも接種が行き渡ると一挙に感染率が下がってくることが期待できます。
愛媛県は感染者が急激に減り、日常診療も平常を取り戻しつつあります。
その中で、気になる方を何人か見かけました。
小学生が母親に連れられて来ました。
「耳に何か入っている」と言われ、左耳をみると赤い色鉛筆の芯が入っていました。
さらにその奥には消しゴムのちぎった破片が5∼6個入っていました。
右耳には同じように消しゴムのやや大きい破片が4個ほどありました。
自分で入れたのか、誰かに入れられたのか分からないので、その破片を袋に入れて母親に渡しました。「先生に見せておいた方がいいですよ。もし、いじめだったら大変ですから」と念を押しました。
次の日は中学生です。
「朝から耳が痛い」と言っていますと、母親が夕方に連れて来ました。
中耳炎か外耳道炎と思い耳をみると、ドラム缶が入っているのかと思う位大きな金属の筒状のものが視界に入ってきました。顕微鏡で見ているので、異様に大きな筒状のものが入っているように見えたのです。
取り出してみると一端に消しゴムの付いた円筒でした。鉛筆の後端の消しゴムを止める金具でした。
耳が痒いので鉛筆の後端を耳に入れて掻いたそうです。それが外れて耳に入っていたのです。
その翌日は50代の女性です。
「のどが痛くて治りません、耳鼻科に行って診てもらい、異常はないと言われたのですが、その後も痛みが続いています」と左顎を擦っています。
この痛みの訴え方から、どこかに魚の骨が刺さっていると思いました。
痛い場所を押さえてもらうと、どこに刺さっているか、およそ見当がつきます。
その触った感じから、扁桃の奥の上端と目星を付けました。ここは、かなり見えにくく、見逃すことが多い場所です。
咽頭反射が強い方だったので、軽く麻酔を行い、扁桃の奥をめがけて分け入ると、埋もれかかった魚骨の先端が見えたため鑷子(せっし、ピンセット)で掴(つか)みだしました。
「わ、楽になりました。どうなることやら、昨晩は眠れませんでした」と喜んでもらいました。
新型コロナ感染で心がざわついていますが、日常ではこのような、なんでもないことで苦しんでいる方もいらっしゃいます。
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梅雨の時期はどうしても紫陽花が目立ちます。
鉢物を買い、気に入った品種は茎を切って植木鉢に挿しておくと、いつの間にか大きく育ちます。
最近では「万華鏡」がお気に入りとなっています。
切り株を挿しておけば簡単に育てることができるので、何鉢もの「万華鏡」が育っています。

日没の余光に紫陽花切り取って
