2022年1月25日号
「今週の談話」
冬晴れの休日に太山寺に行ってみました。
車を降りて、山門から中々の勾配の坂を登っていくと、一の門から二の門に達し、この辺りで種田山頭火の句碑「もりもりあかる雲へあゆむ」に出会い息を整えます。つい空を見上げると見えるのは大きな木の繁みです。雲は余り見えません。
柳原極堂の「木の屑を焚いて佛師や秋の雨」もありました。本坊には松根東洋城「春雨や王朝能詩タ今昔」の句碑がありましたが、これらはごたごた感があってすっきりしません。意味が容易には汲み取れず、読めば読むほど疲れがたまるタイプの俳句です。急こう配の参道にはふさわしくなく沈黙です。
参道をさらに登ると子規の句碑「菎蒻につゝじの名あれ太山寺」に出会い、一息つくことができます。
疲れた身体と頭には山頭火、子規の俳句は馴染みやすく、誰にも人気がでることがわかります。
子規はだれでも簡単に俳句を作れるようにと写生俳句を唱えましたがこれは成功しています。子規俳句が親しまれる理由を、理屈を超えて身体が教えてくれました。
そこをさらに登るとやっと本堂が見えてきます。
本堂に上がる手前に松尾芭蕉の句碑「八九間空へ雨ふる柳かな」に出会います。威厳ある国宝の本堂に拝謁する前に読むにふさわしい、山頭火、子規とはまた一線を画す教養のあふれる堂々たる俳句です。
やっと俳句に出会ったか、やっと本堂に登ってきたかと感慨深いものが湧いてきます。駐車場から約800m登って本堂に到着です。参拝客も多くなく、森閑としていてどこからともなくパワーが伝わってきます。一年に一度は参拝したいお堂です。
太山寺の草創については、「一夜建立の御堂」伝説が伝えられている。飛鳥時代道に迷った豊後国臼杵の真野の長者という者が観音に念じると山頂から光が差した。その光の差した頂上に行ってみると小さな草堂(現在の奥の院)があった。長者は一宇建立の大願を起して御堂を建立した。 その後、天平年間に行基によって本尊の十一面観音が安置され、孝謙天皇(聖武天皇の娘)が十一面観音を勅納し七堂伽藍を現在の地に整えた。現本尊像(重要文化財)は平安時代後期の作である。 現存の本堂(国宝)は三代目で嘉元3年(1305年)伊予国守護河野氏によって再建され、近世には松山城主加藤氏の庇護を受けて栄えた。 (Wikipedia等を参照)
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私の長女が犬を飼い始めました。ダックスフンドの仲間らしいのですが、子犬なのにトイレをマスターしていて排泄の失敗が無く、吠えることもなく育てやすいそうで、すっかり家族のお気に入りとなっています。とくに5歳児の次女が大変可愛がっていて、連れてきた翌日には犬の前に座って絵本を広げ、読み聞かせています。抱っこしながら犬と抱き合って寝ている写真も送られてきてほのぼの感が伝わってきます。

春隣子犬を抱いて夢みる子
