くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2022年10月13日号

「今週の談話」

コロナ感染症が減少して来たのに合わせて、国の方針が緩やかになり、厳密な検査を要求しなくなりました。マスク装着も主に屋外では熱中症になることの危惧から、逆になるべくしないようにと方針が変わりました。ワクチン次々と変わっていき、保健所も医療機関も混乱しています。

昨年は新型コロナウイルスにインフルエンザウイルスが押されて流行しませんでした。南半球ではインフルエンザが流行していることから、今年は日本でもインフルエンザの流行が予測されています。

去年とは逆に、インフルエンザが流行ると新型コロナ勢いを弱め、自然淘汰されて、いよいよ感冒の一つに埋没していくのかも知れません。

新型コロナの感染は世界中を恐怖に巻き込みましたが、そこから得られた新型ウイルスに対する対応策はワクチンからマスクまで学習できたため、更なる感染症が流行した時の貴重な経験となりました。

私が得られた新型コロナに対する治療経験を少し述べておきます。

先ずワクチン接種ですが、肩の筋肉は血管が乏しいので「筋肉注射をするとき血液の逆流を確認する必要がない」という説に疑問があり、私の医院では従来の筋肉注射のときと同様に、血液の逆流を必ず確認しました。すると血液が逆流した例が3例あり、注射部位を変更しました。ワクチンの予備がないときは後日に打ち直しをしました。ある専門家の談話として「筋肉注射用の注射液が血管内に入ったという報告は皆無なので、そういう時はどうなるかというのは分かっていません。そもそも、治験では筋肉内ワンショット注射で行っているため、血液逆流の観察は行っていません」と説明していました。誰も逆流を確認していないとはびっくりです。

私の経験からすれば、肩の筋肉でも血液の逆流を確認する必要性があるのではないかと思いました。ワクチン液が直接血管内に入ったときどういう結果が生まれるか、だれも経験がないようですのではっきりしたことが言えませんが、このワクチンにアレルギー反応を起こす人は即座にその反応(アナフィラキシーなど)が起きることは考えられます。ワクチンを接種する側の注意が必要ではないでしょうか。

新型コロナの感染後に様々の後遺症が残る方が来られるようになりました。主な症状は頭痛、咳、胸の苦悶感の他に思考能力、食欲、意欲、味覚嗅覚などの低下の訴えが多くみられます。頭痛、咳、胸の苦悶感などは数回の治療により治すことができますが、思考能力、食欲、意欲、味覚嗅覚などの低下は脳血管などの循環状態が悪くなっていることが推測されるため、早めに治すことは難しいです。

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