くが耳鼻咽喉科(愛媛県松山市北条)

週刊 談話室

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2023年6月24日号

「今週の談話」

新型コロナの流行が減少していますが、最近は集団的に広がる感冒が増えています。

ある学校の部活の部員集団生活をしている上に遠征などで密に接しているからか、発熱、咳、痰、鼻水、咽頭痛などの症状を訴える人が多数発生しました。

検査上インフルエンザでもなく、新型コロナでもありませんでした。

ある内科では何かわからないとお手上げ状態だったそうです。そう言って、そのうちの一人が私の医院に来ました。

鼻と咽喉を診ると膿性の分泌物が鼻からのどに充満していました。副鼻腔炎らしい症状でしたので、レントゲンを撮ると副鼻腔炎になっていました。

なるほど、内科では診断できない病気です。その後残りの人が次々にやって来ました。仲間内で、同じ感冒ウイルスから細菌感染に罹患し、さらに症状が悪化して行ったのでした。

同じようなことが保育園でも生じているようで、特に難治性の中耳炎になっている子供さんが多くみられます。副鼻腔炎になっている子供さんもたくさんいます。

これも感冒関連ウイルス感染から難治性の細菌感染になって行ったようです。

ある動物番組をTVで見ていた時です。ライオンのボスが高齢になり群れの雌の要求に答えられなくなり、哀れにも木の上に昇り、ハーハーと苦しそうに息をしていました。雄同士の激しい戦いの末にボスとなってハーレムを築いていた雄も、さすがに高齢には勝てません。

先日、定期的に庭の剪定をしてくれている庭師が来ました。庭のあちこちで弱っている木を見つけて、そのことを教えてくれました。花壇の中の植栽はとくに狭い土地に無理やり植えているので、木も年々劣化しているという話をしてくれました。

木も高齢になって悲鳴を上げているのです。ひどいものは病気にかかって枯れかかっていました。

地球に生きる人間も生物も老いの切実な問題を抱えて生きています。

庭庭

さびしさを浜昼顔とわかちあう

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