2023年12月14日号
「今週の談話」
ある定例会に出席しました。講師の話を一時間ほど聞いた後で、いくつかある円卓に座り、思い思いにお酒を頂きながら、世間話をします。
顔なじみのある方が、自分の病気の体験談をしました。大病を患い今はほとんど治っているが、腰痛だけが治らない。整形外科を5軒ほどはしごをしたが治すことができない。とうとう、ある整形外科で「あなたの腰はもう治すことができない」と宣言されたそうです。
私の顔を見ながら「どこかいい病院知りませんか」と真剣な顔で話されました。
私は「知らないわけではないですが、どうかな、治るのかな」と意味深長な返事をしました。
「どういうとこですか、教えてください」と迫られたので、「そうですね、教えてもいいかな。取り合えず、治せるかどうかだけでも診てもらいますか」と言うと、「どんな治療ですか」と興味を示しました。
「そうね、ハリ治療ですよ」と言うと「ハリ治療はしたことが無いのでしてみたいです、場所を教えて」と真剣な目つきで私の返事を待っています。
「とりあえず、治せるかどうか聞いてみるから、一応私の医院に来てみてください」と言って、私の医院で話をする約束をしました。
翌日、わたしの医院に来ました。「ある人とは、先生のことなの?ここは耳鼻科ですよ。先生が治すの」と不思議がります。「僕はね、東洋医学を30年~40年勉強してるの。この前は、ぎっくり腰の人を一回の治療で治しましたよ」と説明をすると納得してくれました。
「じゃ、お願いしますと」不思議そうな顔をしている彼に治療を行いました。
その後、まもなく治療が終わりました。
「終わりました。立ってみてください、どうですか痛みは取れましたか」と聞くと、
「あれ、痛くない。不思議ですね。本当ですか」と怪訝そうな顔をしています。
「明日、もう一度来ていいですか」と言うので「ツボの位置は変わることがあるのでもう一度診て見ましょう」と言って、翌日も見ることにしました。
次の日、メモ書きを持って来ました。それには痛みの治療体験が書かれていました。
治療を受けたあとは痛みが無かったが、夜になると少し痛みがでてきて、朝になると以前と同じ程度に痛みがあった。しかし、次第に痛みは取れてきた。今は3割ほどの痛みに軽減し、7割は治っている、と書いていました。
この日は前回のツボの位置に加えて、数か所のツボを追加しました。
その後少しずつ症状は改善していきました。
私の治療は痛みがある部位を軽減する治療です。病名は参考程度で必要としません。どこが痛いかでそれぞれのツボを抑え、結果的に足腰膝、肩腕手などの部位の痛みを軽減させます。ときには脊柱管狭窄症で手術が必要と言う方を治したこともあります。しかし、これらは反応の良し悪しがあり、当然個人差があります。
治療したら気分がよくなったと言う方もいらっしゃいます。結果的に心も治せるのかとふと思うこともありますが、それ以上の深入りはしないようにしています。

すぐ終わる恋は五グラム冬紅葉
